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涙のオーケストラ

先週は芸大フィルハーモニアで、栃木県足利市に行って参りました。小中学生を対象とした音楽鑑賞教室を4日間。足利のホテル沿いに流れる渡良瀬川とその周辺はとても美しく、散歩していてとても気分良かったです。

2011.6.20-1

さてそこで、何故か今までにはなかった筈の経験をしました。不覚にも本番中に涙してしまった話。



そういえば最近妙に「手紙」(アンジェラ・アキ)や「ビリーヴ」(杉本竜一)等の歌に涙腺が敏感に反応するようになってきた。昔はこんな事なかったのに。
鑑賞教室の小学生用プログラムでは、オーケストラの伴奏で小学生達が元気よくこの「ビリーブ」を歌う場面があるのだが、その時に自分の心とこんな風に格闘する事になるとは…。
このシリーズ、4回本番があった。それぞれの回での自分の”ビリーブレポート”をまとめてみる。

第1回(6月16日午前)
今回は本来分業すべき2nd.Fl.とPicc.をいっぺんに2役やらねばならないので、楽譜をとっかえひっかえしながら、どこでどちらを吹くか、入念に準備。はっきり言って頭の中はこの事で一杯で、これから吹くのはあの「Believe」だゾという事までは認識していなかった。要するに心の準備ができていなかった訳で、いざ「♪例えば君が傷ついて…」と始まった途端、子供達の澄んだ声がいきなり自分の琴線を攻撃して来た!涙で譜面が見えなくなり、鼻水で息が吸えなくなる。歌が終わり、次の曲になってもまだ涙の余韻は続いていた。

昼食時に「ビリーヴは泣ける」とツイートしたら、直後に「同感」という返信が3つも来た。そうか、自分だけじゃないのかと、何だか妙に安心。仲間を得た気分であった。

第2回(6月16日午後)
さ、来るぞ来るゾと思いながら演奏。「♪例えば君が傷ついて、くじけそうになった時は、必ず僕が側に居て支えてあげるよその肩を…」という詞に「本当かぁ」なんて茶化しながらも、気が付いたら午前中と同じ状態になっていた。茶化す作戦は失敗だった。
明日もこうなるのか?もっと演奏に集中しろ自分。この曲に”免疫”はつかないのか?

その夜・・・
夕食時にオケの人とこの話になった。何と!どうやらオケの皆んなも(とは言い過ぎか)この天使の歌声にやられていると知り、何だか更に安心、というか感動を共有する事が妙に嬉しかった。ある方などは涙が頬を伝っている状態で演奏していたらしい。
となると、今度は極めて冷静かつ客観的に「明日の自分は泣くのかな?」という自問がわき起こる。

第3回(6月17日午前)
昨晩の話題の影響もあり、だいぶ自分の心の準備や楽譜の手順も含めて慣れてきた…筈だった。なのに!いざ「♪例えば君が傷ついて…」と来たらやっぱりまたダメだ。オケの誰が泣いていようがいまいが、そんな事関係ないのだ。ただ、ひとつ気付いた。フルートは笑いながらでは吹けないが、泣きながらだと意外とちゃんと吹けるという事が(但し、号泣でない場合に限る)。

最終回(6月17日午後)
もう開き直っていた。そんなら別に我慢する必要もないではないか。泣きながら吹けるのなら泣きながら吹いちゃえ、鼻水が出たら次の曲の前に擤めばいいと。そうしたら、意外と今度は大丈夫だった。相変わらず子供達の「♪例えば君が…」は無邪気で心が洗われるようだったが、流石に少しは免疫がついたか?そんな手応えが曲の途中まではあったのだが…。
と、演奏しながらふと会場を見ると、手話をつけて歌っていた子供達の姿が目に入る。今度はこれにやられた。終わった頃にはやっぱり顔が大変だった。

いやはや、0勝4敗。ひと昔前はオケ伴で歌うのは「気球に乗ってどこまでも」の方が主流だった。「ビリーヴ」は前者に比べれば音域的にもメロディーラインも言葉も歌いやすく、のびのびと声が出せるのであろう。とにかく改めて歌詞がイイ。自分の「シンプルなのに心を打つ歌ランキング」では2位辺りに入る。因みに1位は卒園の時に歌う「思い出のアルバム」



さて、小学生の皆さん(って、このブログの読者に小学生はいるのか?)今度、オーケストラの伴奏でこの「ビリーヴ」を歌う機会があれば、ちょっと歌いながらジーッとオケのメンバーを観察してみて下さい。(僕みたいに)ウルウルしながら演奏している人が必ずいますから!
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 音楽鑑賞教室 足利市 渡良瀬川 ビリーブ 杉本竜一 例えば君が傷ついて

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プロフィール

Yumochan(ゆもとようじ)

Author:Yumochan(ゆもとようじ)
本名:湯本洋司
フルート&ピッコロ奏者。アレンジャー。
(属)芸大フィルハーモニア/アマデウス・クィンテット/ムラマツフルートレッスンセンター講師

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