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夜汽車

2012.8.17-1

今年もお盆、そして父の命日がやって来ました。

そこで、毎年8月のお盆の時期のブログは、恒例の「オヤジ特集」でいこうかなと思っています。
塗装工、つまりペンキ屋さんだった父は頑固一徹、実に強烈なキャラクターの持ち主でした。
故に生前は、自分達に数々の忘れ難き思い出を残してくれた訳でして…。

今年の第1弾は…




夜汽車

確か小学校4年生の頃の話である。
ある日、音楽の時間で歌唱のテストがあった。課題は「夜汽車」。

いつもいつも 通る夜汽車
静かな 響き聞けば
遠い街を 思い出す


という歌詞である。
2012.8.7-2


この1番の一節だけを、1人ずつ順番に、クラスの皆の前に出て来て、先生の伴奏で歌い、席に戻るというテストだった。

洋司の直前に歌ったのが、I君という頭の良い子。普段特にライバル視などはしていなかったが、彼の歌い方が何だか凄く上手かったので、思わず洋司少年はこれに触発されてしまった。

「なにクソ!」と思った洋司は、もの凄くオペラチックな太い声でこれを歌ってやった。

いつぅもいつも とおるよ~ぎしゃ
しずぅかな ひーびききけば
とーおいまちを ぅおもい~だ~す~っ


そしたら、I君もクラスの皆も、それどころか先生も拍手喝采。好成績を修めてしまった。
今考えれば基本の基の字もない発声。よくこんなんでいい点が貰えたものである。

とにかく、この話を帰宅後に親に話してしまった事から、洋司の苦悩が始まる。

そんなによく歌えたのか。じゃ、今ここで歌って聞かせてみろ!」夕食時に父が言った。
え!? 歌うの? 今ここで? また!?
できることならパスしたかった。

だが湯本家では、父親の命令は絶対である。拒否したら食わせて貰えなくなるかも知れない。

仕方なく、その場で適当に歌おうとしたら「立って歌え!」
「え~?」えいもうヤケクソだ。「気をつけ」をして、昼間学校で歌った時と同じように「♪いつぅもいつも~」と始めた。
あの「オペラ」な声で。

「よし!ウマイな!いいゾ!」

本当に上手いと思ったかどうかは判らないが、とにかく父はどうやら洋司の「夜汽車」が気に入ったようだった。ホッとして座る洋司。

だが、父はこれで、この1回で満足ではなかった。
それからというものの、ことあるごとに洋司は「夜汽車」を歌わされた。

酔っぱらって上機嫌になると、決まって「夜汽車歌え」「♪いつぅもいつも~」

別室で勉強しているのに、わざわざ呼び出されて「夜汽車歌え」「♪いつぅもいつも~」

或る日、父は仕事仲間を何人かうちに連れて来て酒を飲んでいた。そして上機嫌で「ヨッジを呼べ」
嫌な予感が的中した。「ヨッジ、皆に夜汽車を聞かせてやれ」え”ーっ?この人達の前で歌うの!?
もーう、ホンッットに嫌だった…が、湯本家では、父親の命令は絶対である。これで不機嫌になっちゃったら、後でまた何を言われるか…。
顔を真っ赤にして、また「♪いつぅもいつも~」と始める少年洋司。

(なんでこう、いつもいつも歌わなきゃいけないんだ!?)と、あの時テストの事を喋っちゃった事を、心の底から後悔する洋司であった。



程なくして、いつしか父の頭からは「夜汽車」は走り去っていったようです。というか、幾ら何でも飽きたんだと思います。

今、この話を家族にする度に大ウケです。つくづくネタ満載のオヤジでした…。

ところで、「千の風になって」って歌がありますね。思うにあれを歌っているあの方の発声法が、まさに「夜汽車」を歌う洋司少年のそれと同じように聞こえるんですけど。

という訳で、我家では彼の事を「夜汽車野郎」と呼んでいます^o^
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テーマ : 徒然なるままに…
ジャンル : ブログ

tag : 夜汽車 千の風になって 秋川雅史

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Re:フイた

紅白観てて「お、夜汽車野郎だ」ってのが始まりでした。

フイた

野郎…ですか(爆笑)
プロフィール

Yumochan(ゆもとようじ)

Author:Yumochan(ゆもとようじ)
本名:湯本洋司
フルート&ピッコロ奏者。アレンジャー。
(属)芸大フィルハーモニア/アマデウス・クィンテット/ムラマツフルートレッスンセンター講師

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